パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

喫煙と禁煙の狭間で~電子タバコってギリセーフですか? その2

2度目の学生生活(〇✖大学のほう)はまさに禁煙との戦いであった。

環境も変われば知人もいない。そんなストレスフルな状況下でいきなり禁煙は難しかろうと早々に自分にタオルを投げ、1回生では特に禁煙を試みず。

2回生に進級した頃から禁煙→失敗→禁煙→失敗のローテーションが定常化した。

 

これが最後のタバコかぁ、と感傷に浸りながら最後(になる予定)の一本をじっくりと味わって布団に入る(朝から禁煙を始めた方がなんか成功しそうだから)。禁煙開始は休日のことが多いため、翌朝なるべく遅くまで布団のなかでダラダラ過ごして数時間は何とか我慢するのだが、ニコチンが切れてくるとソワソワするというか頭から血の気がスーッと引くというか、そんな感じでいたたまれなくなる。

なんとか気を紛らわそうとするも結局昼前には近くの自動販売機に猛ダッシュ、その間「今回は日柄が悪かった」とか「明日も休みだから仕切りなおそう」とか「そういや近々飲み会があるし、その後から始める方が成功率高いはず」とか言い訳を並べて自分を納得させる。

家に帰るや否や立て続けに2、3本吸ってニコチンが体の隅々まで行きわたると、今度は後悔の波が押し寄せてくる。意志の弱い自分に嫌気がさして買ったばかりのタバコを箱ごとゴミ箱に叩きつけるが、数時間後には捨てたタバコをゴミ箱からほじくり出してまた2、3本吸う。そんなことを年単位で繰り返していた。

さすがにゴミ箱に捨てるだけでは何の抑止力にもならないことを学習したため、捨てる前にタバコの箱に水をかける工程を加えたこともある。

しかし数時間後どうしようもない欲求が湧き上がってくると、ゴミ箱から拾い出したタバコの中で水害の程度が軽いものを選別し、ドライヤーで丁寧に乾かしてから吸うという手間を惜しまなかったり(一度濡れたタバコは乾いても美味しくないのだが)。

残ったタバコを箱から取り出して真っ二つに千切って捨てたこともあったが、こちらはセロハンテープでつなぎ合わせてテープのキワキワまで吸うことで対応可能(テープに隙間ができて意外に上手く吸えない)。

さらには家のゴミ箱に捨てるから悪いんだ、とマンションの外に設置されている自動販売機付属のゴミ箱にわざわざ捨てに行ったりもしたが、ニコチンが切れるともう周りの目なんかどうでもよくなって、白昼堂々外のゴミ箱を漁るというとんでもなく恥ずかしい行動へとエスカレート。他にもベランダに落ちているいつのものかわからないカピカピの吸い殻(家ではベランダが喫煙所であった)に火をつけてみたり、もうやってることがどこぞの公園で自然のままに寝置きしている方々と・・・・・略

 

そんなこんなで往生際悪く喫煙を続けていたのだが、忘れもしない5回生の10月10日、どうせ今回もダメだろうと始めた禁煙がなんと現在進行形で続いている。

1本たりとも火を点けることなくはや10年8か月。

思えば国家試験や研修中のストレス、職場の飲み会などなど、数え上げればキリがない誘惑がそこかしこに転がっていた。未だにどうしようもなく吸いたい衝動に駆られることもあるのだが、鋼の意志でなんとか封じ込めに成功している。

 

 

長くなったがココまでが前置き、本題はこれから。

 

最近電子タバコの広告を目にしてしまった。

ここで誤解が無いように強調しておきたいのだが、加熱式タバコではなく電子タバコである。

加熱式タバコ(アイコスやグローなど)はタバコ葉を使っている以上、どれだけ健康被害の少なさを謳っていようがタバコを吸っていることに変わりはない。

今回私を誘惑してやまないのはDR.VAPEという電子タバコ

基本的に電子タバコはタバコ葉を使用しておらず、ニコチンも入っていない(少なくとも日本では)。燃やさないから無論タールもゼロ。

煙は水蒸気であり、それに香料を添加したもの。

イメージとしてはアロマを吸っている感覚か。

電子タバコというネーミングが誤解を招きそうであるが、内容を調べると白っぽいモヤモヤを吸うという行為以外タバコとは全く別の代物。

なぜ私がこの電子タバコに興味津々かというと、アロマの出来が大変よろしいようで。

フルーツやメンソールのフレーバーは正直どうでもよいのだが、DR.VAPEにはタバコのフレーバーが2種類用意されているらしい。そしてこれがナカナカの出来とのこと。

そりゃ現役のスモーカーにしてみたら物足りないかもしれないが、10年以上タバコから遠ざかっている私の嗅覚を騙すには十分なのではないか。

 

もう生きてる内にタバコを吸うことなんてないだろうと諦めていた私にとって、健康被害が無く(?)タバコの真似事ができるとは・・・まさに打って付けのグッズ。

特にこれといった趣味を持たない私が夜寝る前のひと時、タバコっぽいアロマをスーハースーハーすることで癒されて明日への活力を得る。タイムアタックのようなセワしい毎日にせめてこれくらいのココロの贅沢、許されるのではないでしょうか?

 

久しぶりに高鳴る鼓動を感じながら電子タバコの情報を収集したところ、微妙に気になる事実が。

先ほど煙の正体はただの水蒸気だと書いたが、具体的にはグリセリンプロピレングリコールという物質を熱して蒸気にするケースが大半とのこと。演歌歌手が歌うときによくお目にかかるスモークと同じもの。これらは日常的に用いられている薬品らしいのだが、基本的には経皮的に用いる場合が多く、蒸気として吸入した際の人体への影響に関してはっきりとしたデータが無い。熱する段階で有害なプロピレンオキシドに変化するため体に悪いという説も・・・

 

ホラまた

いつもこれ

期待を持たせておいて最後にドスン

 

そんなこと言い始めたら普段食ってる飯だって飲んでる水だって吸ってる空気だってきっとなんか好ましくないもんがちょっとは混じってるんとちゃいますか?タバコや酒なんてやる暇があったらジョギングとかして体鍛えて健康になればいいっていいますけどジョギングしない人に比べて走ってる最中に車に轢かれるリスクは格段に高いんとちゃいますか?結局健康を気にするなら何もするなってことですか?余計なことはせずに霞でも食って寝てろってことですか?霞にだってオゾン的な有害物質が混じってる可能性、あるんとちゃいますか?

 

・・・取り乱してしまいました。

相当ストレスが溜まっているようです。

結局のところ・・・そのリスクが許容範囲かどうかは得られるベネフィットと天秤にかけて、判断は自己責任でお願いしますっつーことなんでしょーよ。

 

世の中モノが多すぎ。

情報も多すぎ。

もっと選択肢が少ない方が幸せなのかも。