パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

唐墨日記 ~ 自家製カラスミ作製録 その① 

当ブログに生産性は皆無です。

全くもって他人様の役には立ちません。

そんな私ですが、突如誰かさんのお役に立ちそうな記事でも書いてみようかしらと思い立ちました。

 

 

これからカラスミを作ってみようと思う奇特な方、必見です。

おそろしくニッチなジャンルのため、間違いなくニーズは少ないでしょう。

でもそんなことはどうでもいいんです。

自己満足です。

 

カラスミ作りを始めてたかだか3か月の私がエラそうに懇切丁寧に解説します。

ま、私も初心者なんで果たして食えるものが作れてるのかは未知なんですけどね。

だけど作るときにつまづくポイントはみんな大体同じかと。

色々なサイトから収集した知識はきっと何かのお役に立つハズです。

 

 

 

それにしても唐墨日記ってネーミング、凄くイイわ。

遥か昔に古文の授業で習ったことありそうな。

 

更級日記、みたいな。

 

男もすなる日記といふものを・・・・ってね。

 

 

 

あっ・・これ土佐日記だわ

 

 

 

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1.ボラの卵を購入

実はこれが一番難しい。

なぜならボラ子なんて普通のスーパーではまずお目にかからないから。

手に入らない、もしくは高過ぎて作る気がしない、という場合はタイやヒラメやブリやタラなどどんな魚の卵でもOK。

中でもブリの卵で作るカラスミは絶品だとかなんとか。

 

 

ボラ子が流通する時期は概ね10月~1月前後とのこと。

その時期に〇〇市場と呼ばれる魚屋さんが多数集まった市場をふらっと訪れてみると、その中の何店舗かで必ず見かけるはず。

ちなみに大阪の黒門市場など、観光客向けの市場にはおそらく置いていない。 

 

ボラ子は発泡スチロールの箱に並べて売られている。

値段はその時の状況によりけり、私が訪れた際はkgあたり1万円であった。

ただラッキーなことにその店に置いていたボラ子はほぼ売れ残りであったため、かなり値引きしてくれるとのこと。

ちなみに大阪湾獲れのボラ

 

それなら一年分作ってやろうと四腹(一腹で二本の卵がペア)購入することにして、残った中でもなるべくでっぷりとしててオレンジ色の濃い個体を選別。

四腹でちょうど1kgであったため、一腹250g前後ということになる。

 

購入時の教訓:店のおじさんの値引きに舞い上がって言い値で買ってしまったが、この場面ではこちらからkg〇〇円でどうでしょう?と強気に値段交渉するべきであった。どうせ売れ残りなので、迷ってる風を見せればかなりの値引きに応じてもらえそうな雰囲気であった。

 

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2.血抜き

ボラの卵には裏側に大きな血管が一本、それ以外に全体を覆うように細かい血管が数本走っている(細かい血管は個体差が大きい)。

大きな血管の方は流水にさらしながらマチ針や竹串でプスプス刺して、血管から血液を絞り出すようにマッサージする。マチ針の丸い方でなぞると良いらしい。

細かい血管に関しては、一定間隔に針を入れるだけでよい。その後氷水につけて一日寝かせておけば、血管が収縮することで勝手に血が抜けるようだ。

 

いずれにせよ、あまり無理をすると卵を覆う膜を傷つけてしまう。

そうなると中から卵が出てきて悲惨なことになる。

血液は臭みの原因になるとも書かれているが、どちらかといえば出来上がりの見た目が悪くなるのが問題らしい。

無理をして膜を破ってしまうくらいなら、大きな血管だけ処理して次の工程に進む方が良いのかもしれない。

どうせ自分で食べるだけだし。

 

 

ちなみに私が購入したボラ子↓

 

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まるでカラスミになるために生れてきたかのようなぼってりとした卵。

この前の小さな助子とは大違い。

 

ウットリ見とれているとトンデモナイことに気が付いた。

 

 

卵、破れてますやん・・・

 

 

そう、あれだけ慎重にとか言ってたのに、持ち運びの際思わぬ負荷をかけてしまったのかなんなのか、すでに卵が破れて中身が出ていたのだ。

しかもあろうことか、対になっている二本の卵のうち片方がすべて破損、合計4本の卵が破れていたのだ・・・・

 

 

普段の私ならここで一気にヤル気を失い、卵をゴミ箱に叩きつけてベランダに飛び出してからの三角座りに続く一点凝視でハイ閉じこもり完成、となるところ。

 

 

・・・・しかし今回はそういうわけにもいかない。

それなりの軍資金を要したわけで、失敗は絶対に許されないのだ。

 

冷静に頭の中で考えた末、以下の方針で作業を続行。

 

卵が破れた時の注意点:基本的にはあまり触らない方がよい。破れた状態で水洗いすると中から卵が流れ出てしまう。なので破れた場合は軽く水洗いするのみ、血抜きも無理せずに大きい血管だけ可能な限り処理して次の工程、塩漬けに進めばよい。塩漬けの段階までこぎつければ破れた状態でも意外に問題はない。

 

 

ちなみに写真からもわかるように、ボラ子には魚の身(腹皮)がくっついている。

親の腹から卵を取り出す工程で、卵が破れないように身ごと切り取るためだ。

これを無理やり取り除こうとすると卵の膜が破れてしまうため、気にせずこのままにして作業を進めていく(干しの段階で卵が硬くなったら取り除く)。

 

 

 

だけどこの腹皮、ちょっとデカすぎやせんか??

写真の一番上のやつなんて総重量の三分の一近くをドーンと占めてる気が・・・・

kg〇〇円のkgにはこの食べない腹皮の重さもカウントされてるんでしょ!?

 

なんか損した気分になる私は小さい人間でしょうか・・・・・

 

 

 

長くなったので続きはまた後日。