3日目
北川村温泉に別れを告げ帰宅の途につく
近くに高速道路のインターがないため、室戸岬をグルッと回り込んで海岸伝いに徳島県を目指すルートを選択
本当ならばショートカットできる抜け道もあったのだが、この機を逃したら室戸岬なんてもう一生縁が無い気がしたから
左手に海を見ながらひたすら海岸沿いを走り続ける
ほどなく室戸岬に到着
交通の便が悪いからか何なのか、知名度の割に人の気配がしない
階段を降りて海岸近くまで足を伸ばしてみると、かなり大きな岩がゴロゴロ転がっている
こういうのを見ると登らずにはいられない長男が先陣をきる
それを見て長女が続く
やや腰が引け気味
それなら私だって、と次女
ものすごいドヤ顔
岩の登り方一つとってみても、それぞれの性格が如実に表れて面白い
しばし太平洋の荒波を眺めた後、おそらくはもう来ないであろう室戸岬に別れを告げる
車に戻って海岸伝いにしばらく走ると、今回どうしても寄り道したかったある建物が見えてくる
ここに寄るためにわざわざ室戸岬を経由したといっても過言ではない
これが何なのかわかる方はおられるだろうか
実はこれ、廃校となった小学校をそのまんま水族館にリサイクルしたもの
その名も直球の「むろと廃校水族館」
・・・・さすが竜馬県
やることなすことスケールがデカすぎるぜ
なんかただの三角コーンまで馬鹿デカく見えてくるのは目の錯覚だろう、きっと
入館料大人600円小/学生以上300円(安い!)を支払って校内へ
順路に従って二階に上がるとすぐ、屋外プールにつながるドアから外に出る
25メートルプールをそのまま水槽として使っとる・・・
しかもよく見るとシュモクザメやんけ・・・
やはりスケールがデカすぎる
隣には低学年用プールが
こちらはウミガメが泳いでいる
プールサイドに上がろうと前足をパタパタ振るウミガメ
それに向かって「お手っ!お手っっ!!」とひたすら調教し続ける次女@3歳
しばしプールで泳ぐ魚やウミガメを眺めて癒される
飽きてきた頃にもう一度校内へ
よくある横長の手洗い場も水槽に早変わり
ここではナマコやイセエビが手づかみできる
だけど父さんはノーサンキューだ
長い廊下も余さず展示スペースに
ふと横のドアを覗けば普通の教室
ここが小学校であったことを思い出させてくれる
と思ったら隣の教室は本格的に改装されてたりして
学校だから当然理科実験準備室もある
写真には撮ってないが音楽室や図書室も勿論残っている
ふと気がつくと、いつの間にやら小さな亀仙人が前を歩いてたり
こんな風に見どころ満載の廃校水族館
魚を見るだけじゃなく、小学校時代にタイムスリップしたかのような懐かしさまで味わえる粋なアイデアが盛り沢山
近くまで行かれた方は是非足をのばしてみてはいかがだろうか
さて、やることはやったし見るもんは見た
あとは車を飛ばして帰るだけ
右手に海を眺めながら、あまり変わり映えのしない景色の中を徳島県に向かってひたすら北上する
いかん・・・・眠い
途中嫁さんと運転を交代することもできたのだが、もはや車を停めることすら面倒臭くなって惰性で走り続ける
遠のく意識の端っこで後部座席から子供達の話し声が聞こえてくる
「次何する?」
「しりとりは?」
「え~もう飽きたわ」
「そしたらあれは??ジュンペイ君見殺しごっこ」
突如長女の口から飛び出す刺激的なフレーズ
眠気を吹き飛ばすには十分な破壊力
さすがは長女、父のツボを心得てる
「なにその刺激的な遊び!?」
興味津々で食いつく父
ニヤニヤ笑って教えてくれない子供たち
まぁいいわ・・・おかげで眠気も醒めたし
高知を抜けて徳島に入ったあたりで次女の機嫌が悪くなる
どうやらこれで旅行が終わってしまうのが寂しくて仕方ない様子
それに同調する長男と長女
ある程度予想できた展開
ま、確かに初日なんて飯食ってカラオケして寝ただけだし
まともに泊ったのは昨日の「ゆずの宿」くらいだわな
オマエたちの気持ちはよくわかる
ほとんどオレの用事に無理矢理付き合わせただけ
しかしだからと言って簡単に「ハイそれじゃもう一泊」なんてことは・・・・・
「あなた、もう一泊してく?」
突然嫁が寝返って子供たちに同調
えっ、マジで!?
そりゃまぁ休みは明日まであるけどさ
一応明日は安息日にするつもりだったんだけど
それにさ・・・
一番大事なこと忘れてない?
オレさ・・・・・
パンツもう無いよ?
そう、父とてせっかく旅行に来たんだから皆が望むなら休日を潰してもう一泊するくらいの度量は持ち合わせているつもりだ
けどもうパンツが無いんだよ高知でウ〇コ漏らしちゃったから!
オマエたちみたいに予備の下着やらオムツなんて持ってきてないんだよ!!
だから・・・・・・その案は却下だ っ!
「コンビニで買えばいいでしょ」
「・・・・ハイそうですね」
父敗北
どうなるパンダ組
次回乞うご期待