ふと思った。
結婚してる場合、「思い出に残る家族旅行」と言えばどちらを思い浮かべるのが一般的なのか。
親兄妹との旅行か。
はたまた結婚して新しくできた家族との旅行か。
自分がまず思い浮かべるのはやはり実家の旅行。
今の家族とは、まだ子供が小さすぎてマトモな旅行ができていないということもあって。
でも多分それだけじゃないんだろう。
なんというかもうCCB的に言えばノスタルジックが止まらないわけで。
やはり感受性ムキ出しの頃に経験したモロモロはいつまでも強い色彩を放っている。むしろ時間が経つほどに。
さらに、もう戻れないという思いが懐かしさに拍車をかける。
今の家族との思い出はむしろこれからが本番であり、今年行って楽しかったから来年もまた行こうって発想。
前向きな思い出作り。
しかし親兄妹との旅行はそういうわけにもいかない。
基本的には思い出を作るよりも振り返るのが主体。
もちろん今からでも思い出は作れるのだが、そもそも比較対象が若かりし頃なわけで、どうしても勢いの衰えを隠しきれない。
昔なら手を引いてもらって登った山道が、今では杖をつきながら休み休み歩く姿を見るのはやっぱり少し寂しいものだ。
それでも歳をとってからの家族旅行はそれなりの落ち着きがあって良い味が出るのだが、来年もまた同じメンバーで行ける保証がない。
常にこれが最後かもしれないという一抹の不安が付きまとう旅。
まぁそんなことはどうでもいいか。
とにかく男にしては家族旅行を重視するタイプであったのは確か。
早い子なら中学校くらいから旅行についてこなくなるらしいが、自分は大学に入る頃まで必ず参加していた。
20代は何かと忙しくてさすがに全参加というわけにもいかなかったが、30代になって結婚して子供ができると、今度は親子孫3世代での家族旅行を年1、2回必ず計画したものだ。
最近は諸々の事情で中々思うように行けなくなったが・・・。
というわけでお題のちょっと贅沢な家族旅行。
子供も小さいので普段あまり高級な宿には泊まらないのだが、まだ子供がいなかった頃や、たまの休みに贅沢しますかって時に泊まった宿を3つだけご紹介。
京都府天橋立にあるオーベルジュ。今から10年ほど前に実家の家族と訪問。
普段は宿にあまりこだわりのない父が珍しく、ワインが好きな私のために選んでくれたということで記憶に残っている。
海に面して見晴らしもよく、部屋は広くて清潔感あり。
名前の通りワインに並々ならぬこだわりを感じる宿。
基本料金は良心的だが、調子に乗ってワインを奮発するとヤバいことになりそう。
子供が大きくなって落ち着いたらもう一度泊まってみたい。
安芸の宮島の向かいにある、庭が見事な旅館。
離れの客室は一つ一つが個性的で面白い。
庭には秘密基地的な休憩所や読書スペースなど、遊び心が随所に見られる。
両親と姉、私達一家のフルメンバーで行った最後の旅行、という付加価値が付くため特に記憶に残っている。
結婚式を挙げても諸事情により長期間の休みがとれなかったため、せめて新婚旅行の気分だけでも、ということで短期間の国内旅行を計画。
どうせなら思いっきり贅沢してやろうと大奮発して選んだのだが、やはりお値段だけのことはあり完全に日常の喧騒を忘れさせてくれる別世界。
プライベートプール付きだが、宿泊した時期は残念ながら肌寒い三月。
もったいないからと唇を真っ青にしてプールに浸かってたのが小市民の証。