子育てと仕事以外特にやることがない、趣味もない特技もない寂しい中年オヤジにとっての唯一の楽しみ。
酒を飲みながら旨いものを食べること。
そして旨いと思ったものを自分で作ってみること。
今まで色々チャレンジしてきたはずだが、何を作ったかほとんど忘れてしまった。
最近作ってみてまずまずの出来であったのが「山ウニ」。
御存知だろうか。
見た目はウニの様だが、その正体は木綿豆腐の味噌漬け。
酒のあてにはもってこいの珍味であるが、家で作るとなかなか店で食べるようなシットリ感が出ない。
どうしても木綿豆腐のザラザラとした舌触りが残ってしまう。
まだまだ改善の余地ありだ。
そんな私が最近虎視眈々と狙っているエモノ。
少し塩が効いててそのまま食べたら酒が止まらなくなる危険なシロモノ。
大根スライスと一緒に食べるのが一般的。
すりおろしてパスタに振りかけるもよし、炙って茶漬けにするもよし。
既製品を買えば無茶苦茶高い、特にメイドインジャパンは。
店で食べてもホンの少しで結構な値段を取られる。
しかし自家製となれば、素材を上手に買うと比較的安価に作ることができるのだ。
手間はかかるけど。
「カラスミ(唐墨)」
そう、魚卵の塩漬けである。
思い立ったら即行動。
一般的にカラスミはボラ子(ボラの真子)で作るものと思われがちであるが、そんなもん手に入らんわい、と調べてみたら特にボラである必要はないらしい。
むしろボラ子はかなりの高値で売買されているため、初めて作る者としてはなるべく安価な魚卵で試してみたいもの。
実際タイやスケソウダラ、ブリなどの真子で作ったカラスミは、ほとんどボラ子のカラスミと遜色ないようである。
というわけで早速近くのデパ地下でお手頃価格の助子(店員さんはタイの子と言ってたけど、パッケージには助子と書かれていたからスケソウダラの真子か?)を購入。
小サイズ一腹(一腹で2本の卵が付いている)、極小サイズ二腹入りで880円也。
練習にはもってこいのお手頃価格。
これでもし本当においしいカラスミが作れるのなら、かなりのお買い得ではなかろうか?
さてと、ここからがパンダ組給食係筆頭を自称する父の腕の見せどころである。
秘伝のレシピをご紹介しよう。
<助子で作るカラスミレシピ>
買ってきた真子をきれいに水洗いしマチ針を使って一本一本丁寧に血管を刺して血抜きしたあと氷水につけて丸一日放置してたっぷりの塩であーしてこーしてそろそろ面倒臭くなってきたので詳細は割愛させてください。
まぁとにかく塩に漬けたり塩を抜いたり酒に漬けたり干したり、そんなこんなで完成。
小さい卵だったので作成期間は半月ほど。
さらに熟成をかけるため、表面を消毒した後オリーブオイルを塗って真空パックで保存。
出来上がりはこんな感じ。
ドアップで撮ってるから大きく見えるが、実物はかなり小さい。
しかし初めて作ったにしては見た目もそこそこイケてる気が。
残りの二腹はというと・・・・・あまりに小さいので一瞬で食べてしまった。
お味の方は、こちらも初めてにしてはナカナカいい線だと思う。
まぁやってることがたいして複雑ではないため、こまめに手を加えてやりさえすれば大きく失敗することのないものなのかもしれない。
よし、うまくできることは確認できた。
あとはどデカいボラの卵を(なるべくお安く)ゲットして本物のカラスミにチャレンジするのみ。
近々公開予定のカラスミ日記、乞うご期待。