パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

仮面の告白

 

みなさん、被ってますか??

 

私は被ってます・・・・・

 

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物心ついた頃から口が悪かった。

今でもベースは変わらないが、あの頃はもう怖いもの無しの言いたい放題。

こんなヤツが近くにいても絶対友達になりたくないって今さらながら思う。

 

そんなんじゃいけないと気付いたのが中学の終わりから高校にかけて。

だから仮面を被ることにしたのだ。

 

 

仮面を被ったからかどうなのか、そこそこ仲の良い友達も増えた。

そして何よりモテた。

これは間違いなく仮面を被ったお陰だ。

もしモテ期というものがあるのなら、私のそれはおそらく高校時代。

もっと遊んでおけばよかったと今頃後悔しても遅すぎる。

 

 

浪人・大学と進んで人生の経験値が少しずつ上がるにつれ、内と外で仮面を脱いだり被ったりの切り替えがスムーズになった。

 

 

大学院を中退し、中年に近い年齢で別の大学に入学した。

新しい環境で一世代違う若者達に混じって無難な学生生活を送るためには、もっともっと分厚い仮面が必要になった。

 

その大学で彼女(今の嫁さん)と出会った。

ウマが合ったのかなんなのか、付き合い始めた頃から彼女といるときは自然と仮面を外していたような気がする。

それと同時に、私より10歳近く年下でいかにも頼りなげな彼女をなんとかしなければ、という責任感のようなものも芽生えた。

 

だからというわけではないが、大学を卒業してしばらくすると私たちは結婚した。

 

 

結婚してもうすぐ10年。

 

 

この場を借りて、こんな私についてきてくれた嫁さんにこれだけは言わせてほしい。

 

 

 

 

 

 

・・・・被ってましたね?

 

 

 

そしたらきっと嫁さんはこう言うだろう。

 

 

 

ええ・・・被ってたわよ

ていうか被ってない人間なんていないわよ

 

けどアナタのお陰で被らなくても十分なほどに面の皮が厚くなったわ

 

 

 

・・・・・OK、確かにその通りだ。

みんな多かれ少なかれ被ってる。

それは間違いない。

 

 

しかしなぜだろう、この歳になるともう被ってるのかどうかすらわからなくなってくるんだ。

限りなくナチュラルなつけ心地、自然な仕上がり。

蒸れない、ズレない、はみ出ない。

 

というよりもマイナーチェンジを繰り返した仮面はすでにズタボロのスケスケで、もはやいくら被っても大事な部分なんか何一つ隠せてやしない。

パンツで言えばTバック

仮面ライダーで言えばライダーマン

ほぼ丸見え。

しかもボロボロに剥がれ落ちた仮面の断片はいつしか自分の皮膚の一部としてしっかりと地肌に癒着してしまったようだ。

 

こうなったらもうどこまでが素顔でどこからが仮面なのかすらわからない。

 

元からこんな性格だった気もするし、後から作り上げた人格のような気もするし・・・

 

ま、そんなのどうでもいいことか。

 

 

夫婦の話に戻そう。 

分厚い仮面を被ってた二人が素顔で生活するのだから、当然そこには軋轢が生まれる。

どこの夫婦だってそうだろう。

多分に漏れず私たち夫婦もそんなもんだ。

 

特に子供ができてからしばらくはひどかった。

ほぼ毎日どこかで大小様々な内紛が勃発したものだ。

中東情勢より不安定。

パレスチナ問題より深刻。

 

 

もちろんどうすればそんなしょーもない紛争を回避できるのか、その方法は直感的にわかっていた。

 

こんな仮面を被ったらいい↓↓

 

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相手の言動にイチイチ反応せず、無関心を貫き通すための仮面。

こちらの胸の内もすっぽり覆い隠す魔法の仮面。

 

だけどこんなモン被るようになったらその先に何が待ち受けているか、お互いそれも分かっていた。

行きつく先は・・・・・サヨナラだ。

 

 

だから私たちは別の方法を選んだ。

鉄仮面なんて被らずに毎回毎回素顔で殴り合うという方法。

 

そのお陰で今がある・・・と思っている。

 

※実際に殴り合ってはいません、ただの表現です

 

 

ま、今から考えてもあの頃はしんどかったからな、仕方がない。

子供は三人ほぼ年子。

嫁さんは三度とも半年の産休ですぐ職場復帰だし。

もちろん常勤フルタイムだし。

あまりのしんどさに正常な判断ができなくなってたからな。

このしんどさ、どうしたらいい??って悩んだ結果、「そうだ犬飼おう」ってホントに犬飼い始めたからな。

周りは唖然としてたもんな、コイツらイカれてるってね。

 

もちろんさらにしんどくなったのは言うまでもない。

 

 

 

だけどまぁ、あの頃に比べたらウチも随分とラクになったもんだ。

子供たちもある程度自分のことは自分でできるようになったし。

夜中も比較的大人しく寝てくれるようになったし。

ご飯もちゃんと食べてくれるようになったし。

子供達だけで遊べるようになったし。

 

何よりも嫁さんが常勤をやめたのがデカい。

早い内に無理して専門医の資格を取っといたからな。

これさえ取ったらいつでも常勤やめれるってのを合言葉に頑張ってきたからな。

小さいときから保育園に通わせた分、大きくなった子供らを鍵っ子にしなくてすむからな。

ふふふ、すべてはコチラの想定通りだ。

しんどいことは早い内に済ませておこうってのが俺たちの戦略だったんだ。

 

お陰で何度も危機的状況に陥ったけどな。

 

そんなもん、過ぎ去ってしまえばこっちのもんだ。

 

 

 

 

将来コレを読んでるはずの子供達よ。

父の声を聞け。

 

どんなことがあっても家庭内で鉄仮面をつけるのだけはNGだ。

家庭の外に逃げ場所を見つけるのもダメ。

 

そんなことより素顔で殴り合うんだ。

左のストレートが来たら外受けからの内股蹴りでグラついたとこに軸をずらして死角に入り込んでからの膝蹴り肘打ち回し崩して最後は極め、これで勝負あり・・・・じゃなかった、衝突を避けちゃいかんってことが言いたかったんだ。

 

もちろん、仲がいいのが一番だけどな。

 

だけどケンカのない夫婦なんていない。

山あり谷あり、逃げ出さずに乗り越えた夫婦にだけ見える景色ってものがあるんだ。

 

わかったか??

 

 

 

よしっ、休憩終わり!

 

 

 

 

そろそろ母さんと第2ラウンドやってくるわ!!