パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

熊野別邸 中の島 ~うまい話には裏がある~

1日目にホテル浦島に泊まったのが前回のお話

設定してたハードルが低かったせいか、父はものすごくお得に感じてご満悦だったわけで

だがしかし、今回の旅の本命は二日目に泊まる旅館「碧き島の宿 熊野別邸 中の島」にあり

ググったら「お客様満足度No.1」とか出てくる、かなり期待値の高い旅館だ(私は情報に踊らされるタイプだ)

 

 

カメ(を模した船)が迎えに来ると謳うホテル浦島は、実は島ではなくて半島

マイクロバスでも乗りつけ可能な「なんちゃって陸の孤島」だ

だけど熊野別邸 中の島、こいつは一味違う

なんたって本当に島まるごと旅館だからね

ホテル浦島の真横に位置する島で、その旅館以外なんの施設もない

当然、船で渡るしか到達手段もない

もはや、期待しかない

 

 

 

浦島をチェックアウトして中の島にチェックインするまでの数時間、車で15分ほど離れた所にある「くじらの博物館」で時間をつぶすことに

 

この博物館、なななんと「イルカショー」だけじゃなくて世界でも珍しい「クジラショー」を観ることができるだなんてマジでヤバくないっすか??

 

マッコウクジラが壮大な水しぶきを上げて空中ジャンプしてるとこを想像しながら、ショーの時間に遅れないように急ぎ博物館へ

ギリギリの時間に入館したが、展示物には目もくれず一目散にステージに向かった甲斐もあって、まずまずのポジションを確保することに成功

 

さあ、時は満ちた

宴の始まりじゃ

 

飼育員からクジラとして紹介された生き物を見て凍ったわ

半世紀近くもの長きにわたり私がイルカと認識して疑いもしなかったイルカ的な生き物が3匹、水槽を飛んだり跳ねたりしながら所狭しと泳ぎ回っているではないか

 

なのに飼育員の野郎・・・平然とぬかしやがるんだ、「彼らはクジラです」って

 

彼らがクジラならオマエは火星人だろうよ・・・

 

くじらの博物館からの学び

「クジラとイルカ、呼称はどちらか一つに統一せよ」

以上だ

 

でもイルカたちが可愛かったから良しとしよう

 

餌もあげたし体にも触れたしね(※有料オプションです)


以上、くじらの博物館終了

 

 

途中小腹を満たすために海辺の商店街へ

そこで「イルカの刺身あります」という看板を発見、目を輝かせる父とは対照的にテンションがダダ下がる子供たち

これが「クジラの刺身あります」だったら何の問題もなかったんだろうに

やはり呼称は一つでいい

 

茶店で適当にスパゲティとかカレーライスを注文し、そそくさと昼飯を終わらせる

あとは旅館に向かうのみ

 

気を取り直してもう一回いっとこう

 

さあ、時は満ちた

宴の始まりじゃ

 

 

熊野別邸 中の島専用の駐車場に車を停めてチェックインを済ませる

それから船着き場へ

昨日泊まったホテル浦島の船着き場と同じ場所

だけど乗る船は少しだけ上品な感じ

 

出港後、ものの数分で見えてくる本日のお宿

胸の高鳴りが止まらない

 

島に着くと、ホスピタリティの塊みたいな人が荷物を運びながら館内を案内してくれた

北国訛りを思わせるイントネーションでホスピタリティ感2倍増し

 

こいつはもう、噂に違わず良い宿に違いない

 

だけど、いよいよ「それではお部屋までご案内いたします」って段階になっておかしなことが起きたんだ

 

当然フロントの傍のエレベーターで上に行くのかと思いきや、そこを素通りしてなんだかトンネルみたいな通路を渡り始めたんだ、ホスピタリティの塊が

 

おい塊よ、どこへ行く?

てかこの旅館ってそんなにデカかったっけ??

 

トンネルを抜けた先はまたもやロビーのように小ぎれいな広場

そこからクネクネと歩いてエレベーターで上階へ

ようやくお部屋に辿り着く

 

 

うん、なかなか綺麗なお部屋じゃない

そこそこ広いし、ね

 

だけどなんでだろう、そこまでテンションが上がらない

なんというか・・・・普通

事前にネットで調べて予習していた部屋の雰囲気となんだか違うような・・・・

 

 

塊が去って窓の外の風景を見た瞬間、違和感の正体が判明した

 

窓の外に広がる景色の一部として当然この旅館自体も見えてるわけだが、さっきまで船で見えてた建物と違ってなんとも古風、いやレトロ、いや・・・・ボロい

 

・・・どういうこと?

 

この謎は、館内の広場に置かれていた島のジオラマを見て一気に解決した

 

 

なるほど・・・裏があったんですね

 

 

真相はこうだ

 

こんなに綺麗な旅館↓↓

インターネットで検索しても大体このアングルの写真が多い

 

上から見たらこんな感じ↓↓

実は世間に出回ってるのはほとんど島を北東側から見た写真ばかり

 

だけど、ここに注目して欲しい

 



なんか見切れてるでしょ?建物らしきものが

 

でも、ネット上では島の反対側から映した写真が見当たらない

仕方ないからジオラマで反対のアングルを撮ってやった

こんな感じ↓↓

 

 

全然違うやん、島の裏側・・・・

 

昭和レトロな感じの建物が立ち並んでるやん・・・・・

 

 

そういうことか

島の裏側に旧館が残ってたわけね

 

なんかおかしいと思ったんだ

ギリギリの日程で予約を取ろうとした割には部屋が空いてたし

写真で見る部屋のグレードからは考えられないほど格安だったし

そんなに人気のある旅館が直前、しかもあの値段で空いてるわけがないわな

 

 

でもね

 

 

旅館としてはすごく満足だった

スタッフはみんなホスピタリティの鬼だし

旧館だって内部はもの凄く綺麗で、外から見なければ旧館だなんてまったくわからない

 

それに浴場が圧巻

内湯もそれなりにいいんだけど、特に露天風呂が凄い

洞窟から海まで棚田みたいに広がっていく感じが最高で、上の段から下の段にかけて熱めからぬるめの湯まで楽しめるとこがまた最高で、さらに風呂から眺める絶景のパノラマがこの上なく最高で、おまけに海を走る船からも旅館の客室からも露天風呂が丸見えな感じなんで僕のオールヌードもこれまた最高に楽しんでください(女性は露天風呂専用のタオルがあります)

 

寝転がって星空を楽しめるお風呂なんてのもあるし

 

本来ならば15時チェックインなところ、釣りがしたいがために13時に船で渡らせて頂いて、釣りをしながら待っとこうって思ってたら早々に部屋まで案内して頂いたことも本当に感謝

 

釣った魚は夕食時に調理してもらえると聞いていたが、結局小っちゃなフグばっかで食べられそうな魚は一向に釣れなかったのもいい思い出だ

 

ロビーにおいてあるビールは飲み放題、アイスクリームも食べ放題

 

文字通り裏がある旅館だったけれども、それすら笑えるほどに心地よい時間を過ごさせてもらった

 

 

正直また行きたいか、と問われると・・・・・是非とも行きたいね

移動時間が長すぎることだけがネックだけど、それを除けばまたリピートしたくなる旅館

 

 

今回泊まった「ホテル浦島」と「熊野別邸 中の島」

どちらも当たりでとても楽しい時間を過ごすことができた

 

小さい旅行はちょこちょこ計画しているが、次の大きな旅行の予定は夏

思い切って西表島あたりを攻めてみようかと画策中だ

 

 

子供たちの童心がムキ出しの今・・・・・まだまだ楽しみますぜ