パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

末はピカソかダヴィンチか

長女@4歳が無心に絵を描いていた

 

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それ、なに?

 

何気なく尋ねると・・・・・

 

 

 

 

 

 

スネ夫

 

 

 

 

・・・・・・・・・・ 

 

 

 

 

あ、なんかスネ夫に見えてきたわ

 

いやいや、これは下手なスネ夫よりずっとスネ夫ですよ

 

余計なものを一切そぎ落としてエッセンスだけを的確に描写

 

 

これ、アレだわ・・・・ピカソとかで有名なやつ

 

なんだっけか

 

 

 

 

 

キュビズムですか?

 

 

いいえ、親バカです

 

思ひでシリーズ 部活とシモと友人と

高校の頃はもう部活一色の生活でした。

火水木金土日と練習、休みは月曜日だけ。

土日はキャプテンのやる気スイッチ次第で二部練なんてことも(午前午後ぶっ通し)。

屋外の部活だったので真っ黒に日焼けして、水泳部より黒いとよくからかわれたものです。

 

そんな生活だから当然全てが部活中心であり、クラスメイトよりも部員との繋がりの方が圧倒的に強いものでした。

体育会系の部活なんてどこでもそんなもんでしょうけど。

 

身も心も少年から青年に変化していくこの大切な時期、部活から受けた影響は計り知れません。

 

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四十路を越えた今となっては日々下ネタを身にまとって生活しているようなものですが、高校に上がりたての私はまだとても奥手な少年であり、口は悪くても卑猥な言葉を口にするような人間ではございませんでした。

 

しかし周りの部員達ときたら・・・ここで書くことすら憚られるようなエロネタをさも楽しそうに、ごく当たり前のように日常会話に散りばめてくるのです。

それを毎日のように聞かされた私は当然、少しずつそういった下ネタに馴化していきました。

そればかりではなく、そういうシモを平気で口にする部員達を見て、早く自分もそのステージに辿り着かなければという焦りを覚えるようになったのです。

 

 

 

ある日、鮮烈な下ネタデビューを窺っていた私にとって絶好の機会が訪れました。

丁度同じグラウンド内で、なかなかに豊満な胸を持つ女子部員が私達の目の前を懸命に走り回っていたのです。

 

 

・・・・自然なタイミングで下ネタを発するには今しかない

 

そう考えた私は高鳴る鼓動を必死に抑え、なんてこと無い風を装って周囲の部員達に声をかけたのです。

 

 

 

 

「ねえねえ見てよあの子。ほらあんなに乳房が揺れてる・・・

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

部員達の気配が一気に引いていくのを肌で感じましたね。

 

 

・・・・えっ?オレなんか間違えた!?

 

後悔すれど時すでに遅し。

彼方まで引いた部員たちの気配が、すぐさま何倍にもなって襲いかかります。

 

 

「!!!!コ、コイツいま乳房言うたん?乳房言うたで!?」

「乳房って!!今どき乳房って!!!」

「おいおいコイツ文学少年かよ!?」

 

 

・・・・・文学少年だったんですけどね。

 

しかしまぁ、完全に間違えてしまいました。

正解は「チチ」だったんですね、今なら間違えようもないのに。

 

それから約1ヵ月はこのネタで執拗にイジリ倒されましたが、だからといってイジメられることもなくハミられることもなく・・・・私は徐々に染められていったのです。

 

シモに。

 

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ちなみに私にはシモの師匠がいます。

同じ部員のO(オー)という男です。

実はこのOとは中学校も同じ、実家も歩いて10分程度のご近所さんでした。

しかし私達は地元の公立高校に進学してこの部に入るまで、ほとんど話をしたこともありませんでした。

 

偶然同じ部活に入って話をするようになった当初、Oという男は私にとってかなり異質な存在でした。

その頃のOは背が低くて色白、目はギョロリと大きく少し出っ歯であり、何となくリスのような小動物を想起させる雰囲気でした。

 

しかしその見た目とは裏腹に、一度口を開けば私がそれまでの人生で耳にしたことも無いような難解な横文字(もちろんシモ)のオンパレード。

いかにシモに憧れていた私をもってしてもコイツだけはヤバい、この領域はもはやエロスではなく変態だ、と警戒したものです。

 

にもかかわらず、その後私は3年かけてOにしっかりと染め上げられてしまいました。

 

いまだに私の母は、私が下品な言葉を口にするようになったのはOの影響だと嘆いています(ちなみにOのことは好きみたいです)。

 

 

しかしなんの因果でしょうか、私とOとの関係は高校を卒業してからもずっと続いたのです。

 

 

私は最初に通った大学をすぐに中退して宅浪を経験しているのですが、ほぼ同じタイミングでOも大学を休学しました。

それからというもの、よく二人して地元の図書館で受験勉強したものです(サボって飲み歩いてばかりでしたが)。

その後互いにそれぞれの大学に進学しましたが、大学が同じ県内だったということもあり、それからもなんのかんのとよく遊んでいました。

 

就職活動でOはかねてから希望していた企業に内定し、関東への移住が決まりました。

一方私はまたまた休学して再受験を決意、これによって完全に進路が別れました。

しかしそれからも最低年に2、3回は地元で酒を飲む関係が続いており、そのまま現在に至ります。

 

 

チビで変態だったOはいつの間にやら決して低い方ではない私の身長を追い抜いてしまい、今や世界をまたにかけたバリバリの社会人です。

つい最近も数年の駐在を終えてイギリスから帰国したばかりです(駐在中も頻繁に日本に帰ってきては一緒に飲み歩いてましたけど)。

所作振る舞いがすっかりジェントルマンになっていて、昔を知る私としてはなんとも不思議な気がします。

 

 

しかしまぁ、Oと酒を飲むたびにそういった懐かしい日々を思い出すのです。

まさにあの頃は私が人生の主役、毎日がBrand new Daysでした。

 

 

小さな暴君たちが主役となった今、ホントにエキサイティングかつ疲労困憊な毎日です。

自分にだけ向けられていたスポットライトが徐々にトーンダウンしていくのを感じつつ、それを満足して受け入れている自分がいます。

人はこうして歳をとっていくのでしょうか。

 

 

だけどこのまますんなりと主役を譲る気もないんです。

自分だって残りの人生、もう一花二花咲かせたい。

そしてそれを子供達にも見せたい。

 

 

そろそろ人生のターニングポイントを迎えている気がする今日この頃です。

 

唐墨日記 ~ 自家製カラスミ作製録 その③

4.天日干し

干し作業に関しては、天日干しと陰干しで意見が分かれるところ。

日光に当てないとあの独特の色味が出ないという説もあれば、風通しの良い日陰で直接日に当たらないように干すべきというものも。

排気ガスとか気になるからいっそのこと部屋干し、なんて意見もある。

 

これに関してはべつにどっちでもええわ、乾けばええねん、とテキトーに狭いベランダで吊るせそうな場所に干し網を設置。

なんとこのためだけにAmazonで干し網を購入するという徹底ぶり。

 

そして結果的には直射日光バリバリ。

 

 

さぁボラ子たちよ

立派なカラスミになるんだよ

 

そう願をかけてひたすら干す。

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ちなみに上段右のボラ子、整形ミスで太い血管部分がハシタナイほど丸見えに。

本来ならば血管が内側に隠れるように形を整えるのが正解。

 

見た目にもこだわりたい方には是非とも注意して頂きたいポイントだ。

 

 

干している最中は表裏をこまめに入れ替えるべきなのだが、なかなかそういうわけにもいかず・・・・・最低日に1回引っくり返せばいい方。

 

日が沈むころに取り入れて、冷蔵庫で寝かせる。

これをひたすら繰り返す。

 

そしてこれ↓が干し始めて4日ほど経過したボラ子

 

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この段階までくるとようやくボラ子の表面が乾燥してやや硬くなり、取扱い時の緊張感が和らいでくる。

しかし中はまだフニャフニャ。

 

 

そんなこんなで1週間が経過するとかなり安定感が出てくる。

ようやくカラスミ一歩手前といった感じ↓

 

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ここでトラブル発生。

写真の貼り付けが何回やっても縦にしかならない。

まあいいわ、別にビジュアル重視のブログでもないし。 

 

 

そしてこの段階で長らく私を悩ませてきた腹皮とサヨナラ。

さらにカラスミらしくなってきたボラ子ちゃんたちを引き続き干す。

 

 

干し始めて10日目、ついに我慢の限界にきた私は「干し具合の確認」と称して一番小さなカラスミの端っこをつまみ食い。

ややレアで歯にネッチョリと絡みつく感じがあるが、それはそれで中々良い。

塩加減は絶妙だが、どちらかというと控え目なため長期の熟成には耐えられないかもしれない。

 

しかしこれ、端っこだけでは情報量少なすぎるわ

やっぱ一本丸ごと確かめてみないとね

 

得意の合理化で瞬時に嫁さんを丸め込むことに成功した私は、出来具合の確認という大義名分のもとすぐさま日本酒をスタンバイ。

 

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おぉー、なんかそれっぽいじゃありませんか

お味の方もどうしてナカナカ、上出来じゃないでしょうか

  

 

止まらなくなった日本酒を急ピッチで注ぎながら次のカラスミに手をかけそうになった瞬間、嫁に後頭部をはたかれてようやく自分を取り戻した。

 

・・・どうやらオレは恐ろしいものを作りだしてしまったのかもしれんな

 

 

 

冗談はさておき、残りのカラスミはさらに干しを継続。

最終的に13日で終了とした。

 

あとは表面をアルコール消毒してオリーブオイル塗って真空パックして出来上がり。

ハイ、いつも通り雑な締めくくりで。

 

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こんな汎用性の無い記事に最後までお付き合い下さった奇特な読者さんのために、全体を通じて気付いたポイントを付記して締めくくりたいと思います。

もしトライしてみようと思われた方がおられましたら御参考程度に。

 

 

 

<塩漬け、塩抜き>

この方法ではやや塩が薄い気がします。

これで十分おいしいのですが、長期で保存しようと考えるならもう少し塩が効いててもいいのかもしれません。

最初の塩漬けを1週間に延ばすか、塩抜きの日本酒交換をなくす、または薄い塩水につける工程を飛ばすのも一つかもしれません。

 

 

<腹皮>

卵がある程度乾いたら、できるだけ早めに腹皮を取るべきです。

なぜなら腹皮の付いていた部分は乾きにくく、さらに魚の身の生臭さが染みついています。

早めに取り去って十分に乾かしてから食べた方がおいしいです。

 

 

<名前をつける>

カラスミ作りの全工程において、常に不安がつきまといます。

例えばニオイ。

全体的にそこはかとなく臭いです。

生の時はもちろん、天日干しを始めてからも独特の臭いがします。

 

・・・・・腐ってるの?

 

途中で不安になる時があります。

そんな時も一人で悩まないでください。

私の場合、心の中でボラ子達を「臭美(クサミ)」と呼ぶことにしました。

すると臭いもあまり気にならなくなりました。

ただし本能に直接訴えかける臭いがした時は注意が必要です。

 

 

整形の段階でもやってしまいました。

カラスミは平べったい方がカッコいいというのが唐墨界の常識です。

そこで天日干しから取り込む際、冷蔵庫に入れる前に上からまな板を乗っけて体重をグイグイかけて平べったくしていました。

しかしカラスミが硬くなってきた頃に油断してしまい、力のかけ過ぎで一本のカラスミの卵を破いてしまったのです。

 

カラスミの側面からブリッと卵が飛び出してしまいました。

正直、今回のカラスミ作りの中で一番凹んだ瞬間です。

 

 

「破身男(ハミオ)」と名付けました。

 

少しだけ気持ちが楽になりました。

 

 

 

カラスミが乾いてくると表面に白い粉が付くようになりました。

 

・・・・・きっとアミノ酸かなんかの旨み成分だろう

 

そう思い込もうとするのですが、一抹の不安が拭いきれません。

 

・・・・・カビてるの?

 

中でも一本、粉が非常に目立つ個体がありました。

 

 

 

「粉吹郎(コブクロ)」と名付けました。

 

卵巣だけに中々いいネーミングだと思っています。

 

 

 

カラスミは干しの前後から、個体によって色味が変わってきます。

薄いオレンジ色のものから赤黒い色のものまで実に様々。

 

私の場合、一番デカい卵は物凄く黒っぽく仕上がりました。

カラスミが中国の墨に似ていることから唐墨と名付けられた、まさにそれを彷彿とさせる見た目です。

 

 

 「雲古(ウンコ)」と名付けました。

 

決して見た目ではありません。

あくまで中華的に、です。

 

 

このように個体に名前を付けることによって愛着が湧きます。

1か月以上も苦楽を共にするわけですから、是非とも一つ一つに名前を付けて可愛がってあげてください。

 

 

なんかよくわからなくなりましたが、これにて唐墨日記終了です。

 

次回からまた取り留めのない雑記ブログに戻りますのでご容赦ください。。

唐墨日記 ~ 自家製カラスミ作製録 その②

3.塩漬け

全行程の中で最も面倒臭い血抜きを終わらせれば、お次は塩漬け。

厳格に重量の何%の塩を使うという人もいるし、適当に目分量でという意見もある。

ズボラな私は当然適当案を採用。

 

リードペーパーの上にボラ子を一腹ずつ置き、大量の塩を両面にたっぷりとなすりつける。

使用する塩は粗塩、中でもなるたけ雑味の多いヤツ。

精製塩ではダメらしい。

粗塩をケチらず大量に、もはや塩でボラ子を埋め尽くすくらいの気持ちで。

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写真は塩振り途中。

これではまだ物足りない。

塩が中途半端だと、塩漬け開始後数日で真子の表面から塩が消えてしまうというお寒い事態になるので要注意。

 

悪い水分は早々に絞り出すべし。

 

塩振りが完了すると、リードペーパーで包んだ上からさらにキッチンペーパーに包んで冷蔵庫へ。

 

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最初はドバドバと水が出るため、こまめに外側のキッチンペーパーを新しいものに交換する。

リードペーパーは基本的に水を吸わないので交換の必要なし。

初めて作った時はリードペーパーを使う意味を今一つ理解していなかったのだが、使ってみると納得の働き。

内側の卵と塩を保持したまま、水分だけを外側のキッチンペーパーに逃がしてくれる重要な役割を担っている。

 

塩漬けから3日くらい経過するとほとんど水が出なくなる。

最初にしっかりと塩を振っていれば、途中で塩を足す必要もなし。

 

 

 

さて、ここからが問題である。

この状態で一体どれくらい待てばよいのか。

いろいろ調べたところ、1週間というのが最も多い意見

中には1日とか2日間の短期勝負もあるらしい(鮮度の良いモノに限るが)。

 

しかしせっかちな私は早く完成品を食べたいので、なるべく短期間で漬け終わるプロトコールを採用したい。

そこで色々なサイトを見て最も納得したもの、最低3日間は塩漬けするほうが良いという意見を採用することとし、さらに1日余裕を持って丸4日間の塩漬けで完了とした。

 

なぜ3日間に納得したかというと、作っていて大体3日目くらいから水が出なくなり、押してみるとカチカチになっていたから

これ以上置いてもあんまり変わらないんじゃないの?と自分を納得させて4日間で終了。

ただし買ってきた真子がかなり大きなサイズであれば、しっかり1週間放置するのがベターと思われる。

そこのところは卵の大きさと相談しながら臨機応変に。

 

 

 

 

4.塩抜き

 

塩漬け後初めてのご対面↓

 

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なんかちょっと悲しい感じ。

 

表面にちゃんと塩が残っている。

前回助子で作っときは塩が消えてたからな。

ここまでは上々の出来だ。

 

 

さて、入れた塩は抜かねばならない。

このままでは塩辛過ぎて食えたものじゃないから。

しかしこの塩抜きの方法が実に様々で私を悩ませてくれるのだ。

 

真水で抜くか塩水で抜くか、はたまた酒を使って抜くか。

塩抜きの期間はどれくらいがベストか。

 

ざっと調べた情報を箇条書きにしてみると・・・

 

  • 薄い塩水で1~2日(途中で3~4回水を交換)
  • 日本酒に漬けて1週間(1日後に1度日本酒を交換)
  • ビニール袋に日本酒を入れ、空気が入らないように密封して1~2日
  • 2時間真水につけた後、1週間日本酒に
  • 2~3%塩水で4~6時間、その後日本酒で4~7日
  • 真子をペーパーでくるんでタッパーに入れ、日本酒を注ぎ蓋を閉めて塩漬け日数と同日数寝かす

 

さてと、この中からどの案を採用するか。

時短を重視する姿勢に変わりはないが、あまりに塩辛いのもイヤだし・・・

 

 

そこで私が選んだ方法。

いろんなやり方のイイとこ取り、かつ時間は短めをモットーに。

風味付けしたいので日本酒を用いて(パックに入った比較的安価な日本酒)。

 

ちなみに日本酒で塩抜きする場合、頻繁に酒を交換しない限り長時間漬けても抜ける塩の量は変わらないという意見を参考にした。

 

薄い塩水で3時間塩抜き(途中1回塩水を交換)

⇒大きめのジップロックに全てのボラ子を入れ、卵が隠れるまで日本酒を注いで空気が入らない様に密封

⇒24時間後に日本酒を交換

⇒48時間後に塩抜き完了

※塩抜きに使った日本酒は後に鍋の出汁に再利用した

 

 

塩抜き終了時がコレ↓

 

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カチカチだった卵が元の状態に戻っている。

卵の膜が破れている場合、再度危険な状態になっているため取り扱いには要注意。

 

 

この後、卵の上に板を乗せて重しを置き一晩冷蔵庫で寝かせると・・・

イイ感じに平べったく整形されたカラスミの原型の出来上がり。

 

 

いよいよあとは干し作業を残すのみ。

 

 

・・・・誰が興味あるねん、このネタ・・・・

唐墨日記 ~ 自家製カラスミ作製録 その① 

当ブログに生産性は皆無です。

全くもって他人様の役には立ちません。

そんな私ですが、突如誰かさんのお役に立ちそうな記事でも書いてみようかしらと思い立ちました。

 

 

これからカラスミを作ってみようと思う奇特な方、必見です。

おそろしくニッチなジャンルのため、間違いなくニーズは少ないでしょう。

でもそんなことはどうでもいいんです。

自己満足です。

 

カラスミ作りを始めてたかだか3か月の私がエラそうに懇切丁寧に解説します。

ま、私も初心者なんで果たして食えるものが作れてるのかは未知なんですけどね。

だけど作るときにつまづくポイントはみんな大体同じかと。

色々なサイトから収集した知識はきっと何かのお役に立つハズです。

 

 

 

それにしても唐墨日記ってネーミング、凄くイイわ。

遥か昔に古文の授業で習ったことありそうな。

 

更級日記、みたいな。

 

男もすなる日記といふものを・・・・ってね。

 

 

 

あっ・・これ土佐日記だわ

 

 

 

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1.ボラの卵を購入

実はこれが一番難しい。

なぜならボラ子なんて普通のスーパーではまずお目にかからないから。

手に入らない、もしくは高過ぎて作る気がしない、という場合はタイやヒラメやブリやタラなどどんな魚の卵でもOK。

中でもブリの卵で作るカラスミは絶品だとかなんとか。

 

 

ボラ子が流通する時期は概ね10月~1月前後とのこと。

その時期に〇〇市場と呼ばれる魚屋さんが多数集まった市場をふらっと訪れてみると、その中の何店舗かで必ず見かけるはず。

ちなみに大阪の黒門市場など、観光客向けの市場にはおそらく置いていない。 

 

ボラ子は発泡スチロールの箱に並べて売られている。

値段はその時の状況によりけり、私が訪れた際はkgあたり1万円であった。

ただラッキーなことにその店に置いていたボラ子はほぼ売れ残りであったため、かなり値引きしてくれるとのこと。

ちなみに大阪湾獲れのボラ

 

それなら一年分作ってやろうと四腹(一腹で二本の卵がペア)購入することにして、残った中でもなるべくでっぷりとしててオレンジ色の濃い個体を選別。

四腹でちょうど1kgであったため、一腹250g前後ということになる。

 

購入時の教訓:店のおじさんの値引きに舞い上がって言い値で買ってしまったが、この場面ではこちらからkg〇〇円でどうでしょう?と強気に値段交渉するべきであった。どうせ売れ残りなので、迷ってる風を見せればかなりの値引きに応じてもらえそうな雰囲気であった。

 

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2.血抜き

ボラの卵には裏側に大きな血管が一本、それ以外に全体を覆うように細かい血管が数本走っている(細かい血管は個体差が大きい)。

大きな血管の方は流水にさらしながらマチ針や竹串でプスプス刺して、血管から血液を絞り出すようにマッサージする。マチ針の丸い方でなぞると良いらしい。

細かい血管に関しては、一定間隔に針を入れるだけでよい。その後氷水につけて一日寝かせておけば、血管が収縮することで勝手に血が抜けるようだ。

 

いずれにせよ、あまり無理をすると卵を覆う膜を傷つけてしまう。

そうなると中から卵が出てきて悲惨なことになる。

血液は臭みの原因になるとも書かれているが、どちらかといえば出来上がりの見た目が悪くなるのが問題らしい。

無理をして膜を破ってしまうくらいなら、大きな血管だけ処理して次の工程に進む方が良いのかもしれない。

どうせ自分で食べるだけだし。

 

 

ちなみに私が購入したボラ子↓

 

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まるでカラスミになるために生れてきたかのようなぼってりとした卵。

この前の小さな助子とは大違い。

 

ウットリ見とれているとトンデモナイことに気が付いた。

 

 

卵、破れてますやん・・・

 

 

そう、あれだけ慎重にとか言ってたのに、持ち運びの際思わぬ負荷をかけてしまったのかなんなのか、すでに卵が破れて中身が出ていたのだ。

しかもあろうことか、対になっている二本の卵のうち片方がすべて破損、合計4本の卵が破れていたのだ・・・・

 

 

普段の私ならここで一気にヤル気を失い、卵をゴミ箱に叩きつけてベランダに飛び出してからの三角座りに続く一点凝視でハイ閉じこもり完成、となるところ。

 

 

・・・・しかし今回はそういうわけにもいかない。

それなりの軍資金を要したわけで、失敗は絶対に許されないのだ。

 

冷静に頭の中で考えた末、以下の方針で作業を続行。

 

卵が破れた時の注意点:基本的にはあまり触らない方がよい。破れた状態で水洗いすると中から卵が流れ出てしまう。なので破れた場合は軽く水洗いするのみ、血抜きも無理せずに大きい血管だけ可能な限り処理して次の工程、塩漬けに進めばよい。塩漬けの段階までこぎつければ破れた状態でも意外に問題はない。

 

 

ちなみに写真からもわかるように、ボラ子には魚の身(腹皮)がくっついている。

親の腹から卵を取り出す工程で、卵が破れないように身ごと切り取るためだ。

これを無理やり取り除こうとすると卵の膜が破れてしまうため、気にせずこのままにして作業を進めていく(干しの段階で卵が硬くなったら取り除く)。

 

 

 

だけどこの腹皮、ちょっとデカすぎやせんか??

写真の一番上のやつなんて総重量の三分の一近くをドーンと占めてる気が・・・・

kg〇〇円のkgにはこの食べない腹皮の重さもカウントされてるんでしょ!?

 

なんか損した気分になる私は小さい人間でしょうか・・・・・

 

 

 

長くなったので続きはまた後日。

 

ゴーン was gone

 嫁と二人して子供達を寝かせつけていた。

皆寝た頃だろうと思い、小声で嫁に話しかけた。

 

「ゴーン、やってもうたな」

「え?何やったん??」

「お前知らんのか!?捕まったんやで」

 

 

ヒソヒソ話していたところ、寝たと思っていた長男が半分寝惚けて口を挟んできた。

 

「・・・ゴーンってなに?・・・おそうざい?」

「お惣菜?いやいや、食べもんじゃないぞ」

 

「・・・じゃあ、なに?」

「おっきい会社のおエライさんや」

 

「・・・そっか・・・おいなりさんか・・・zzz」

 

 

何としても食べ物に結び付けてやろうという強い意志を感じた。

半分寝てたけど。

腹でも減ってたのかな?

それともなんか食べてる夢でもみてたのか?

 

 

子供って不思議。

子供ってステキ。

戦いの準備は整った

子育てと仕事以外特にやることがない、趣味もない特技もない寂しい中年オヤジにとっての唯一の楽しみ。

 

酒を飲みながら旨いものを食べること。

そして旨いと思ったものを自分で作ってみること。

 

今まで色々チャレンジしてきたはずだが、何を作ったかほとんど忘れてしまった。

 

 

最近作ってみてまずまずの出来であったのが「山ウニ」

御存知だろうか。

見た目はウニの様だが、その正体は木綿豆腐の味噌漬け。

 

酒のあてにはもってこいの珍味であるが、家で作るとなかなか店で食べるようなシットリ感が出ない。

どうしても木綿豆腐のザラザラとした舌触りが残ってしまう。

まだまだ改善の余地ありだ。

 

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そんな私が最近虎視眈々と狙っているエモノ。

少し塩が効いててそのまま食べたら酒が止まらなくなる危険なシロモノ。

大根スライスと一緒に食べるのが一般的。

すりおろしてパスタに振りかけるもよし、炙って茶漬けにするもよし。

 

既製品を買えば無茶苦茶高い、特にメイドインジャパンは。

店で食べてもホンの少しで結構な値段を取られる。

しかし自家製となれば、素材を上手に買うと比較的安価に作ることができるのだ。

手間はかかるけど。

 

 

カラスミ(唐墨)」

そう、魚卵の塩漬けである。

 

 

思い立ったら即行動。

 

 

一般的にカラスミはボラ子(ボラの真子)で作るものと思われがちであるが、そんなもん手に入らんわい、と調べてみたら特にボラである必要はないらしい。

むしろボラ子はかなりの高値で売買されているため、初めて作る者としてはなるべく安価な魚卵で試してみたいもの。

実際タイやスケソウダラ、ブリなどの真子で作ったカラスミは、ほとんどボラ子のカラスミと遜色ないようである。

 

 

というわけで早速近くのデパ地下でお手頃価格の助子(店員さんはタイの子と言ってたけど、パッケージには助子と書かれていたからスケソウダラの真子か?)を購入。

小サイズ一腹(一腹で2本の卵が付いている)、極小サイズ二腹入りで880円也。

練習にはもってこいのお手頃価格。

これでもし本当においしいカラスミが作れるのなら、かなりのお買い得ではなかろうか?

 

 

さてと、ここからがパンダ組給食係筆頭を自称する父の腕の見せどころである。

秘伝のレシピをご紹介しよう。

 

<助子で作るカラスミレシピ>

買ってきた真子をきれいに水洗いしマチ針を使って一本一本丁寧に血管を刺して血抜きしたあと氷水につけて丸一日放置してたっぷりの塩であーしてこーしてそろそろ面倒臭くなってきたので詳細は割愛させてください。

 

 

まぁとにかく塩に漬けたり塩を抜いたり酒に漬けたり干したり、そんなこんなで完成。

小さい卵だったので作成期間は半月ほど。

 

さらに熟成をかけるため、表面を消毒した後オリーブオイルを塗って真空パックで保存。

 

出来上がりはこんな感じ。

 

 

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ドアップで撮ってるから大きく見えるが、実物はかなり小さい。

しかし初めて作ったにしては見た目もそこそこイケてる気が。

 

残りの二腹はというと・・・・・あまりに小さいので一瞬で食べてしまった。

お味の方は、こちらも初めてにしてはナカナカいい線だと思う。

まぁやってることがたいして複雑ではないため、こまめに手を加えてやりさえすれば大きく失敗することのないものなのかもしれない。

 

 

よし、うまくできることは確認できた。

あとはどデカいボラの卵を(なるべくお安く)ゲットして本物のカラスミにチャレンジするのみ。

 

近々公開予定のカラスミ日記、乞うご期待。