パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

鳴クマデ待トウ ホトトギス

両親はさほど身長が高くない。

むしろ平均~やや低め。

その割に自分は身長が伸びたほうだ。

まぁ振り返れば高校時代は部活漬けの毎日だったから。

一の位を強引に四捨五入すれば180cmと言えなくもない程度まで身長を伸ばすことができた。

 

問題は子供達。

私の身長は遺伝子の殻を破った後天的なもの、血の滲む努力のタマモノである。

そして嫁は無念の平均以下。

その二人の子供だからそうそう高身長は望めない。

長女なんて背の順では常に先頭が定位置だし。

 

だからいつも食が進まない子供達に口を酸っぱくして、とにかく好き嫌いは少なく、残さず食べるように言い聞かせている。でないと背が伸びないぞ、と。

 

そして今朝もグダグダと一向に食事がはかどらない子供達。

例のごとくタイムリミットが近づいてきたため、そろそろ尻を叩こうといつもの脅し文句を口にしたところ・・・

 

(父)「お前ら、そんな食べ方じゃ大きくなれんぞ。おい長女、このままだと次女に抜かれてしまうぞ。そしておい長男、お前はせめてお父さんの身長だけでも追い抜いてくれないと。だけど相当努力しないとお父さんを抜くのは難しいじゃろーな」

 

(長男)「えッ?余裕で抜けるけど・・・」

 

(父」)「なんで??」

 

 

 

(長男)「だってお父さん、じいじになったら身長縮むやん

 

 

コ、コイツ・・・・・・デキる

父の想像の三歩先を行ってやがる・・・

わずか6歳にして”目先にとらわれるな、ロングスパンで物事を考えろ”という私の教えを完全に理解し、かつ実践している・・・

 

 

ようやくエンジンがかかって炊き込みご飯をムシャムシャと頬張り始めた息子の横顔を見つめ、頼もしいやら末恐ろしいやら複雑な気分。

 

 

でもね、まだ若いんだからそこんとこは全力でぶつかってきてよっていうもどかしさも感じたとある朝の一幕。