そんなことをボーっと考えていた
・・・・なんで突然こんなこと考え出したんだろう
・・・・
そうだ
きっとポケットビスケッツの「YELLOW YELLOW HAPPY」を思い出したからだ
♬もしも 生まれ変わっても また私に生まれたい
この体と この色で 生き抜いてきたんだから・・・・
・・・・なんで突然ポケットビスケッツが出てきたんだろう
わからん
人間の脳は不思議だ
堂々巡りになってきたから話を戻そう
もう一度自分に生まれ変わりたい人って結構多いのだろうか
家族や子供とまた一緒になれるから、とかいう理由はナシにして
今の自分のまま全く違う人生を生きるものとして
少なくとも自分ならノーサンキューだ
No More オレ様
別に自分のことが嫌いでしょうがないわけじゃない
確かに嫌いな部分は数え切れないくらいあるけれども
だけどそれを言い始めたらキリがない
それだって曲がりなりにも何とかここまでやってこれた
そういう意味では自分を含めた周囲のモロモロに感謝している
だけどもういいわ
このキャラクターで送る人生はこれで充分、お腹いっぱいだ
きっと「また自分に生まれたい」って思う人はキラッキラしてんだろうな
毎日充実してんだろうな
人生楽しくて仕方ないんだろうな
もし自分の子供たちが「また自分に生まれたい」なんて言ってくれたら嬉しすぎて失禁しちゃうんだろうな・・・・
そしたら自分は一体誰に生まれ変わりたいんだろう、と自問自答してみる
やっぱり福山雅治?
次は女性で北川景子?
ところがどっこい堀江貴文とか?
それとも夢はでっかく大谷翔平?
うーん違うな・・・・どれも違う
どれもこれもピンとこない
きっとそういうことじゃないんだ
じっと考えてみた
・・・・・もう人間はいいわ
そういう結論だった
できれば生まれ変わりたくないというのが本音
輪廻とかいう輪っかからオレを外してくれっていうね
だけどもしそれが叶わないとしたら・・・・
うん、そしたら人間はもういいわ
若い時分、人間に生まれついたという幸運をヒシヒシと感じたこともある
生物界において最も知能が高く、身近に危害を及ぼす外敵もいない
なんといっても食物連鎖の頂点に君臨し、なおかつ衣食住の保証付き
これって相当ラッキーなんじゃない?
こりゃもう前世でよっぽど徳を積んじゃったんだろーな、オレ
だけど世の中そんなに甘いもんじゃなかった
人間様なんて大当たりでもなんでもない
逆に中途半端に知恵がある分、知らなくてもいいことまで知ってしまう憐れな生き物なのかもしれない
命がいずれ尽きるってことを知ってるのはおそらく人間だけ
少なくとも将来どんな死に方するんだろうなんて考えながら生きてるのって人間くらいのもんだろう
だけど死んだその先どうなるかは誰も知らない
というかそもそもこの世の仕組みなんてほとんど理解していない
今から何百年何千年経ってもきっと全てが解明されることなんてないだろう
ホントに中途半端・・・・・・・
だから自分はもう人間には生まれ変わりたくないのだ
かといって人間じゃなければなんでもいいわけでもない
食用の牛やら豚やらブロイラーなんてまっぴら御免だ
彼らがどんな工程を経て肉の塊になるのか、詳しく知ってる人間様なんてごくごく一部だけだろう
そんなことエラそうに言ってる自分だって、ついさっき鶏の唐揚げを美味しく頂いてきたとこなんだけど
まぁ人間様なんてみんなそんなもんでしょ
もし今度生まれ変わるなら感情の無い生物がいい
そして痛みを感じない生物
それなりに可愛げのある生物
できれば長生きする生物
知能なんていらんわ
ということで次生まれ変わるなら「ベニクラゲ」、これ一択
久保田信・ベニクラゲ再生生物学体研究所所長撮影
ベニクラゲはいい
なんせクラゲだから何となく癒される
だけどそれだけじゃない
このクラゲは不老不死と言われている
人間で言うならば老年期から幼少期へと若返りが可能なのだ
だから理論上、外敵に捕食されなければ永遠に生き続けることになる
現実的に永遠は無理だとしても、途方もない年月を生きることは可能だろう
そんなに長生きしたいのかって?
そしたら実際のところ輪廻転生を免除されたようなもんじゃない
それに万が一食べられたとしても恐怖や痛みは感じないだろう・・・おそらく
というわけで俺はベニクラゲになる
ベニクラゲに俺はなる!!
さてと
来世の方針は決まったとして、あとは現世をどうするかだな
子供は可愛いし家族仲もまずまず良好だし仕事もそこそこ充実してるし、これといって不満があるわけじゃない
だけどこのままいったらもうすぐ老眼になって(もうなってる気が・・・)腕が上がらなくなって白髪がひどくなって足腰が立たなくなって、そうこうしてるうちになんかの癌になるかどっかの血管が詰まるかしてあっという間にサヨナラしちゃうんだろう
・・・・・・なんか虚しい
別にこの世に未練はないけど、家族と会えなくなるのはツライ・・・
ま、そんなことウジウジ考えてても仕方ないわな
その時がくるまで一生懸命生きるしかない
だけどせめてもの抵抗として、最期くらいは自分の意志で決めたいもんだ
いかんいかん、それって安楽死やん
倫理的にどうのこうのとかの問題じゃなくて
一人勝ちの人間様の唯一の泣き所
老いて死の影が近付いてくることへの不安と恐怖
中途半端に死を理解しているだけにその苦悩も大きい
だけどそれすら無くしてしまったら、ただ殺されるのを待ってるだけの牛やら豚やらブロイラー始め地球上のすべての生き物たちが黙ってはいまい
「人間様よ・・・そりゃぁあんまり虫が良すぎるんじゃないですか」と
この世界で随一の知能を誇る人間様が死を理解して死の影に怯え苦しむこと、きっとこれは人間様として生きることに対する免罪符なのだ
この免罪符があるからこそ、我々は今日もおいしく鶏のから揚げを頬張れるというわけだ
よし、俺も頑張ろう
最後までもがき続けて来たるべき日を迎えてやろう
苦しみ続けた証であるこの免罪符を握りしめて最後の審判に臨むのだ
そしてこの世を司る神様的な存在の前で、握りしめた免罪符を突き出してこう叫んでやる
次はベニクラゲでお願いします!!!ってね