なんで猪肉ってあんなに高いんだよ
「害獣駆除」とか言ってるくせに
その肉が高値で売れるっておかしいじゃねーか
その時点ですでに害獣じゃねーだろ
猪に謝れ
田舎をドライブしてるとよく「牡丹鍋」の看板を見かける
そのたびに猪肉にトライしてみたくなるんだけど・・・
田舎の大学に通ってた頃、頂いたブロックの猪肉(毛皮つき)のインパクトが強すぎて、それ以来決して自ら近づくことのなかったジャンル
なのに最近無性に気になるのだ
伊之助のせいかな
ネットで調べてみると、みな口をそろえて「旨いウマイ」と
・・・ホントか?
昔食ったけど限りなくケダモノ臭かったぞ??
あまりに臭いから芋焼酎に漬けこんでみたらもはや人智の及ばぬ異次元の食材へと昇華されてそのままゴミ箱に直行致しましたぞ???
だけどよく調べてみたら、季節や捕獲後の処理によって味が大幅に変わるらしい
しかも私がトライした「塩焼き」は良くも悪くもダイレクトに食材の味が伝わる方法だ
もしかして運が悪かっただけなのかもしれない
だとしたら猪肉の旨さを知らずに死んでいくのって実はすごくもったいないことなんじゃ・・・・
そんなことを考えてると無性に猪肉が食いたくなってきて
肉を買って家で牡丹鍋でも作ってみようと思ったんだけど断念した
どんだけ強気な値段設定やねん
オレはまだオマエのこと信じたわけちゃうねんで
この値段やったら牛肉買うてシャブシャブするっちゅうねん・・・
そんな感じでずっと先送りしていた
だけど・・・・
見つけてしまったんだ
年末の駆け込み「ふるさと納税」で
検索してみたら猪肉って意外と返礼品としてラインナップが充実している
これだったら手が届くわってことで人生初の「牡丹鍋」に挑戦してみました
以下、私の得意とする食レポです
購入したのは鳥取県産の猪ロース肉
本当は長崎県産の猪肉を狙ってたんだけど、人気があるみたいで品切れ状態
他にもバラ肉とかもも肉とか色々あるみたいだけど、猪肉初心者にとってはロース肉が間違いあるまい、との判断で今回はロース
500gずつ真空パックにされており、合計1kg
これくらい余裕で食えるじゃろ、と一気に開封
見よう見まねで盛り付けてみる
うん、ザツいね
ほとんど白やね
ちなみにこれで700gくらい
残りの300gは盛りきれず
脂肪たっぷりの部位が800g程度、赤身だけの部位が200g程度の割合
鍋つゆは最もオーソドックスな味噌でいく
そこに酒とみりんと砂糖で味を調える
ここでどうしても猪肉に対する不信感を拭いきれない臆病な私は、急遽大量のおろしニンニクとおろし生姜を追加投入することに
盛り付けた猪肉にはあらかじめ相当量の粉山椒を振っておく
これにてすべての準備が完了
時は満ちた
鍋に白菜、ゴボウ、レンコン、キノコ各種を入れ、その上に巨大な牡丹の花をブチ込む
見よ、この神々しい御姿を
鍋が汚いとか細かいことは言うな
年季の入ったこの鍋には今まで作った数多の鍋のつゆがしみ込んでいる
故に水を炊くだけでも味がしみ出てきて旨い
ウソだ
煮込むこと45分
最後に春菊とか水菜とか、余ってる緑色の葉っぱをブチ込む
仕上げにもう一度山椒を振りかけて完成
あとはもう食すのみ
昔食った毛付き猪肉の獣臭さがフラッシュバックする
いざ、実食
うん
うん
うん
ブタやね
ブタ肉やね、ほとんど
心配した臭みは一切なし
しかも煮込めば煮込むほど柔らかくなる、という前評判通り非常に柔らかい
豚肉だったらこんなに煮込んだらもっと硬くなってるはず
多すぎるんじゃないかと心配していた脂肪もまったくしつこくない
コクがあって旨い
独断で入れたニンニクとショウガがなんともいい味を出してる
十数年ぶりに猪肉に再トライしたけど、やっぱりやって良かったと思う
これでまた鍋のレパートリーが増えた
寒い冬に牡丹鍋、身も心も温まりまっせ
皆さまも是非お試しあれ
最後に、私なりに感じたポイントを
・一部モモ肉っぽい部位が混じってたけど結構硬かったです。初めての方はロースの方が間違いないかと思います。
・脂肪が少ないとパサついて味に深みが出ない気がします。嫌いでなければ脂肪がたっぷりついてる部位を選ぶ方が無難です。時期によっては脂が乗ってないのでご注意を。
・調子に乗って1kg一気に食べようとしたら最後の方吐きそうになりました。脂はさっぱりで後を引かない気がしますが、大量に食べるとしっかり後を引きますのでご注意ください。
・途中飽きてきたら生卵を溶いたものにつけてすき焼き風にして食べてみてください。無茶苦茶旨いです。