なぜか無性にトンカツが食べたくなったんです
そんな時ってありますよね?
牛のステーキでもなく鶏のから揚げでもなく、トンカツ
職場から嫁さんに電話して、冷凍庫から豚肉を出しといてもらいました
時刻は昼過ぎ、おそらく自然解凍では間に合わないでしょうけど
だけどそんなのどうだっていい
私はトンカツを貪り食いたいんだ
家に帰ってベランダに出しておいた豚肉を触ってみました
周りは柔らかくなってたけど、強く押すと芯を感じました
中はやはりまだ凍ってるみたいです
ちなみに「ベランダ」って単語、こうやって文字にしてみると外国人の彼女みたいでなんだかこっ恥ずかしいですね
本来なら冷蔵庫でゆっくりと解凍すべきところを常温でやってしまったので相当肉汁が出てしまったかと思いきや、意外といい感じです
早く解凍できるよう、半分凍ったままで切り分けることにしました
見てください、この脂肪と赤身の絶妙なバランス
やっぱり肉は塊で喰らうに限りますね
私は塊肉しか信じていないんです
この塊で約2kg、コイツを自分好みの厚さにカットして喰らいつくんです
ちなみにこの塊肉、鹿児島産の黒豚です
もちろん「ふるさと納税」です
なんて素敵なシステムなんだ、ふるさと納税ってやつは
もはやふるさと納税の限度額を増やすためだけに仕事を頑張ってると言っても過言ではない状況ですよ、私の場合
全部で11枚に切り分けたら、あとは完全に解凍されるまで気長に待ちます
その後塩コショウ、小麦粉、卵、パン粉の順につけていきます
トンカツを揚げてる際中に衣が剝がれようもんなら狂ったように取り乱してしまう人間としては、この工程が最も気を遣う瞬間です
卵につけた以降の肉塊は決して手で触りません
串で突き刺して運びます
揚がったトンカツの衣がベタッとしているだけで半狂乱になってしまう人間としては、揚げ油はサラダ油ではなくラード100%にしたいんです
だけどラード100%だと値段が高そうなんとなく体に悪そうだから、サラダ油を基本にラードを30%程度混ぜる、という折衷案でいきます
これでもまずまず美味しく仕上がります
でっかく切り分けたから、大きめサイズのフライパンでも同時に2枚が限界です
無理はいけませんよ、無理は
ここで焦るとせっかくのトンカツが台無しです
美味しいもののためなら何回でも揚げてやりますよ、手間は惜しみません
一気に2㎏、全部揚げてやりました
近くに住む親にも出来立てをお裾分けしました
そして待ちに待った実食です
・・・・・写真、撮り忘れてしもうた
とにかくもう、肉と脂肪のバランスが絶妙
断面はうっすらとピンク色
そして脂肪がそこはかとなく甘い
衣はカリカリで香ばしい
カロリーの問題さえクリアできれば週イチで食べたいですよ、本当に
子供達も夢中でかぶりついてました
気が付けば初日で1㎏近く食べちゃってました
余った分は翌日の晩、かつ丼として再度食卓に上りました
ああ、トンカツ美味しかった・・・・
次食べるのは半年後くらいかなぁ・・・・
ああ、トンカツ美味しかった・・・・・
女々しいからこれくらいにしときます
久しぶりにトンカツ食ったから、またしばらく頑張れそうな気がしてきました
最近コロナ、めちゃくちゃ増えてきましたね
ついに娘の通ってる幼稚園でも園児がコロナ陽性となったため、そのクラスが急遽閉鎖になりました
現在、濃厚接触者にあたる子供達がPCR検査の結果を待ってるみたいです
嫁さんが他の奥さん方と「結果によっては大変なことになりますね~」なんて世間話をしてた時、ある親御さんが言ったそうなんです
「それよりも、こんなに小さい子がコロナだなんて・・・・可哀そうで・・・」
家に帰って夕飯を食べながら嫁さんにその話を聞かされた時、ハッとすると同時になんだかとても暖かい気持ちになりましたね
もちろんトンカツが旨過ぎたからってのもあるけど
コロナで世の中何が一番変わったかって、弱者に対する態度だと思うんです
どんなに嫌いな奴でもどんなに悪いことをした人間でも、病気で弱ってる時は労わりなさいっていうのが社会の常識だったような気がするけど
今や何も悪いことしてなくたって、コロナに罹ったり診療や看病に携わっただけで誹謗中傷やら病原菌扱いされる時代ですからね
もちろんみんながみんなってわけじゃないんですけど
だけど実際にコロナ禍で態度が豹変した人って、残念ながら相当数いますよね
おそらくそういう類の人は、病人や弱者を労わること自体がそもそも上から目線だったんでしょう
自然な感情からくる労りでは無くて、そうするもんだと教えられたからそうしてました、みたいな
コロナって、そういう人間性をあぶり出してくれてるのかもしれない
やっぱりコロナ禍は人災ってことで間違いなさそうですね
とエラそうに言ってみましたが、そのお母さんの言葉にハッとさせられた時点で私もまた、そういう視点が抜け落ちていた人間なんですよね
恐るべしコロナ
そしてありがとうコロナ
話は戻りますけど
なんだかんだ言ってもまだまだ、世間にはまともな人っているもんだなって思ったわけです
コロナ禍で人間の嫌な面ばっかり見てしまった気がしたけど、世の中捨てたもんじゃないなって
私の勤める病院も、上からの要請を受けていよいよコロナ病棟を作るかも、という流れです
もしそうなると当然私にも赤紙が届くのでしょう
ま、ぶっちゃけ過去にクラスター化した病棟を担当してたんで、今さら怖いもんなんて無いんですけどね
だけどやっぱり不安が無いと言えばウソになります
だから、その親御さんみたいな感性の人がいてくれるって思うと凄く心強い
もう少し頑張ろうって思えるんです
そこに旨いトンカツでもあれば、さらに最高ですね