パンダ組の日常

~だんご三兄妹をめぐるカオスな日常~

Jupiter

この題名やアイキャッチ画像に騙されてクリックしてしまった方・・・申し訳ございません。

おそらく期待された内容とは180度異なる記事です。

 

ここから先に進まれる方・・・申し訳ございません。

平原綾香のJupiterを貼り付けておりますが、これを聞きながら読まれてもなんの感慨も抱けないこと請け合いです。

 

そして、無駄に長文です。

 

 


Jupiter - 平原綾香(フル)

 

 

医学部に入るとまず最初に受ける洗礼・・・・・解剖学。

 

人体には何百種類もの筋肉や骨が存在するのだが、解剖学をパスするためにはそれら全ての名称を暗記せねばならない。

当然日本語だけじゃなくて英語でも(この時点で暗記量は2倍)。

私の大学ではさらにラテン語まで暗記させられたようなオソロシイ記憶が・・・・。

 

今となっちゃ9割方忘れ去ってんだけどね

それでも別に不自由なく働けてんだけどね

 

ちなみにこういったイジメまがいの試験の数々、これこそ医学がひたすら記憶力を要求する学問であると言われる所以でもある。

実際に記憶力だけで乗り切ろうとするとエライ目に合うのだが、そのへんの内情に関しては機会があればまた別の記事にでも。

 

 

 

というわけで今回は筋肉のお話。

数ある筋肉の中の一つにスポットライトを当ててみたい。

 

 

 

それはおそらく私の体内で最も発達している筋肉。

 

酷使に次ぐ酷使を耐え忍ぶアスリートさながらの筋肉。

 

強制筋トレにより圧倒的な収縮力を誇る筋肉。

 

 

 

その名も肛門括約筋

 

 

なぜ突然この筋肉に思いを馳せるようになったのかを説明せねばなるまい。

 

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先日、ランニング中にウンコを漏らしそうになった。

まぁこれはよくあることで、私にとっては平常運転と言えなくもないのだが。

 

しかしその日の波(便意)はかなりの曲者。

押し寄せるタイミングといい波高といい、百戦錬磨の私でもちょっと生命の危機を感じてしまうほどのビッグウェーブ

 

さらに運の悪いことに、その波が襲来したのは自宅から結構離れてしまったものの折り返し地点はまだまだ随分先という、なんとも中途半端な場所。

かつ周囲にはコンビニなど、気軽にピットインできる施設もないときたもんだ。

 

 

さあてこの波、どうやって料理してやりますか・・・・

 

 

熟練したサーファーのような余裕を見せられたのも最初の数分だけ。

すぐに顔面蒼白になって、腹痛に効くと言われる指先のツボを半泣きで押し始める始末。

 

普段なら少々の便意など気付かぬふりで最後まで走り通すのだが、その日は躊躇なく「引き返す」というカードを選択した。

 

 

その時である。

それまでS状結腸あたりで軽いジャブ(と言っても井上尚弥ばりのパンチ力)を打ち続けていた御本尊が突如、なだれを打って一気に直腸に流れ込んできたのだ。

 

 

 

ここで少しだけ解剖学の知識をおさらい。

 

直腸は動物の腸管の末端部分であり、その出口を守る門、それが肛門である。

別名、菊の御紋である。

 

肛門には輪状の筋肉が存在し、そいつがキュッと締まることで門が勝手に開くのを阻止している。

門が勝手に開かないこと、これものすごく重要。

人として。

社会生活を営む上で。

 

そしてその筋肉こそが肛門括約筋なのだ。

 

実は肛門括約筋は二種類存在する。

一つは自分の意志では動かすことができない平滑筋の肛門括約筋。

もう一つは意図的に締めたり緩めたりできる横紋筋の肛門括約筋。

 

 

黄門様が助さん格さん無しでは締まらないのと同じで、肛門様は内さん外さんがいなければ閉まらないのだ

 

・・・・上手いこと言った。

 

 

ざっくり言うならば、平時は意識せずとも内さんが頑張ってくれてて便や屁を垂れ流すことなく直腸に留めてくれる。

しかし直腸内の糞便が大量になってくると、内さんはむしろ便を外に出そうとして緩んでしまう。

そこで外さんの登場。

外さんが意識的にギュッと門を閉めてくれることで、しかるべきタイミングまで排便を我慢することが可能になるというわけだ。

 

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排泄ケアナビのホームページより拝借
 

 

 

さて話を元に戻そう。

御本尊が一気に直腸になだれ込んできたとこからだった。

 

突然ギアを上げてきた御本尊の不意打ちに冷や汗が噴き出す。

わずかな振動も命取りになりそうなほど切羽詰まった状況では最早走ることなどもってのほか。

パンパンに張り詰めた直腸を刺激しないように小股でゆっくりと歩くしかない。

 

 

こ、これはもう・・・無理かもしれん

 

 

波と波の間の僅かなスキをついて嫁さんに携帯で連絡を入れる。

 

ひ、非常事態だ・・・

いや・・・事故とかじゃなくて・・・・ウンコもれそう

もう少しで帰れるはずだから・・・玄関の鍵あけといて・・お願い

できれば・・トイレのドアも開放・・・・し・・とい・・て・・・プチッ

 

 

さてここからが苦行。

家までは普通に歩いても15分以上、この状態ではそれ以上かかるだろう。

その間どうやってこの波と対峙すればよいのか。

 

そこで前述の解剖学である。

とにかくなんか他事を考えて意識を便意からそらそうと。

 

あ~今俺の肛門括約筋、むっちゃ頑張ってるな~

そういや肛門括約筋って二つあったよな~内と外

なんか今の俺って黄門様みたいだな~

さぁ~内さん外さん、出番ですよ!!ってね

 

 

こんな感じで無理矢理意識を便意から引き剥がしたわけだ。

 

さらに意識をそらせるため、当時の解剖学の知識を思い出してみる。

 

 

そういや自分で動かせる筋肉って外さんのほうだっけ?

てことは今、内さん勝手に締まってんの??

まてよ、なんか反射みたいなやつがあったよな・・・

直腸肛門反射だっけ?

あれってたしか直腸がパンパンになると内さんがユルむってやつじゃなかった?

 

・・・・・てことは・・・・もしかして・・・・・

 

 

寝返ったな内さんこの野郎!!

今オマエ、頑張ってないどころかむしろ敵に加勢してんじゃねーかよ!!

俺と外さんがこんだけ必死に耐え忍んでるっていうのによ!!

いいか外さん、お前だけが俺の味方だ!

俺の霊長類ヒト科ヒトとしてのプライドはお前の収縮力にかかってるんだ!!

 

 

 

ま、こんな風に一人寸劇しながら何とか家の近くまで辿りついたわけだ。

 

知らぬ間に気が緩む。

 

 

 

・・・・ヤバい・・・・ジュピッてきた

 

 

 

「ジュピる」という単語には少し説明が必要だろう。

これは私の中の「腹痛あるある」なのだが。

 

 

便意を伴う腹痛には波がある。

ゴール(家であったりトイレであったり)がまだ遠いとき、その波は比較的コントロール可能な場合が多い。

しかし気が緩むからかなんなのか、ゴールが目前に迫ると突然、超特大級の波が押し寄せるのだ。

 

ああ・・・もうちょっとでトイレなのに!!

 

 

こんな経験は私だけだろうか。

 

まぁいい。

少なくとも私はこのゴール直前で便意が増幅する現象を「ジュピる」と呼んでいるのだ。

 

もちろん語源は木星(Jupiter)

 

これは私だけの感覚かもしれないが、便意が大きくなったり小さくなったりしながら育っていくイメージ、これが太陽系の惑星にピッタリなのだ。

 

 

遥か宇宙に思いを馳せてほしい。

 

星の大きさは便意

 

小さな水星から始まって金星、地球、火星と大小を繰り返す。

 

ゴールは土星(Saturn)

 

そして、ゴール手前で膨張する便意木星(Jupiter)

 

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これが”ジュピる”だ。

 

もはや最終段階に近い。

 

 

 

ちなみになぜ土星がゴールなのか。

 

 

それは・・・・・

 

 

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半分、出てる。から・・・・

 

 

 

 

こんなしょーもないこと考えながら危機を乗り越えましたよっていう、ただそれだけの話に3000文字。